この度は、当センターの夏季休暇にご理解いただきまして、誠にありがとうございました。
いただきましたお問合せにつきましては、順次ご対応させていただいております。
さて、私事になりますが、このお盆に祖母の一周忌を迎え、埼玉の田舎に帰ってまいりました。
毎年お盆は祖母の家で過ごすのですが、今年は例年以上に法事・法要について感慨深い想いをした年でした。
地方や宗派によって様々な形式があると思いますが、お盆とは祖先の霊を供養する行事で、年に一度、祖先の霊が子孫の元に帰ってくる期間とされています。
私の田舎では、精霊棚(盆棚)といって、真菰(まこも)を敷いた祭壇に、四隅に葉のついた蒼竹(あおたけ)を立て、その上部にしめ縄を張りホオズキなどを吊るし、位牌・お盆の供物・故人の好物などをお供えします。
8月13日の早朝に、集まった親戚とともに、手桶や柄杓(ひしゃく)、線香といった普段のお墓参りの際の持ち物に加え、白提灯(しろちょうちん)・盆提灯(ぼんちょうちん)を手にお墓に向かいます。
お墓の掃除やお参りをし、お墓の前で灯した迎え火の火を提灯に入れて家まで持ち帰るのですが、幼い頃よく「火が消えたらお爺ちゃん迷子になっちゃうよ!」などと言われていたので、慎重に提灯の中を覗きながら家まで祖先の霊を先導するのが、今でも体に染み付いています。
昨年は、精霊となった祖父や叔父を迎え、子どもや孫・ひ孫が集まった頃、安心したかのように祖母は息を引き取りました。
老衰でしたし、皆に見守られ、幸せな最期だったのではないかと、今年はゆっくりそんな話をしていました。
そして、15日の夕方には送り団子を供え、送り火を灯し、またお墓へと祖先を送りに行きます。送り火は、京都の五山の送り火や、灯篭流しも有名ですね。
日本の夏には、七夕(棚幡)や盆踊りなど、祖先の霊を祀る行事や、祭り、花火大会など、風情を感じる機会が多く、歳をおうごとに良いものだなとしみじみ感じます。
なかなかお墓参りに行けていない方、ぜひこの夏はご先祖様に会いに行かれてはいかがでしょうか。
平成24年8月20日
相続安心サポートセンター スタッフ 藤田